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あぁ・・・思い出してきたかも
そうやそうや、これは『出会い』の思い出や・・・
誰のって?それは・・・
店を出れば見事な吹雪だった
あれ?さっきの天気は…いやぁ、山の天気は変わりやすいって言いはるしなぁ
「何とかなるやろ・・・駅近い見たいやし、少しの我慢かなぁ」
とりあえず教えられた道を進んでいくと、林道のような小道に行き当たった
そこは、噂の幽霊が現れるという所
「そう言えばここら辺やったかなぁ・・・もしかして、ゴーストでもいはるんかと思ったけど、気配はなさそうやし…って。、あれ?」
林の奥に聞きなれた音が、それは戦闘で起こる衝突音
「ん~見捨てておけんし、助太刀してあげよかなぁ。」
戦っているのが銀誓館の生徒なら一石二鳥やしなぁっと、気軽な気持ちで林に分け入ると少し開けた場所で、全身白尽くめの少女が妖獣と戦っていた
茂みに身を沈め辺りをうかがってみると
「ん、あれは・・・学園の関係者かなぁ?」
二つの結晶を操る少女は瞬く間に妖獣を倒していく
時に吹雪が舞い敵を凍てつかせる、また投げられた結晶は容赦なく凍らせた
それ程時間をかけることなく妖獣は跡形も無く消えていき、そこには静かに佇む少女が残された
「これは…アカンなぁ、この雰囲気はっと!!」
白い少女がゆっくりとこちらを見たかと思った矢先だった、結晶がユウキ目掛け投げられた
間一髪でそれを避け、茂みから飛び出したユウキに少女は問いかける
「貴女は誰なんですか・・・それと『今』は何時ですか?」
「質問する為に攻撃するって、けったいやなぁ!」
とっさに鞄の中から獣爪を取り出したのが悪かった、それを見た少女は目を細め警戒の色を濃くした
「・・・貴女は敵なんですね、敵なら容赦しません!」
「ちょ!質問答えて・・・えぇい!どうなっても知らへんでぇ!」
ユウキが氷を纏った獣爪を掲げると、白の少女は手に戻った結晶を構える
魔狼の氷気と、雪女の魔氷が冷たく鋭くぶつかり合う
「・・・全てを凍てつかせ、永き眠りを!」
「切り裂け!気高き狼牙!!」
激しいぶつかり合いが、雪山を振るわせ続けた・・・・
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